株式会社 有馬動熱工業所

ボイラー講座(解説編)


 ボイラーってなに?
 ものを煮ることを英語でボイル(boil)といいます。
 容器に水だけを入れて煮ると温水になり、さらに続けると水蒸気になります。
 この容器に蓋をして温水を利用するのを温水ボイラーといい、蒸気を利用するのを蒸気ボイラーといいます。
 水の代わりに専用の油を使うこともあります。



 どのような所で使われているの?
 温水ボイラーは、学校や病院、ビル等で暖房として利用されることが多いです。
 蒸気ボイラーは、洗濯屋さん(乾燥・アイロン・プレス)、食品工場(煮る、蒸す)、病院(殺菌・乾燥)等さまざまです。
 超大型ボイラーでは、火力発電所が発電に利用しています。



 何年くらい使えるの?
 蒸気ボイラーの寿命は水質管理によって大きく異なります。
 定期的に整備、メンテナンスを行っていると、炉筒煙管ボイラーの場合は30年、最近の貫流ボイラーだと10〜15年が一般的です。



 水位蒸気はどんな性質なの?
 水蒸気は透明の気体で目に見えません。
 空気中に溶け込んでいて、圧力の高いところから低いところへ流れる性質があり、温度の低いところへ集まっていきます。
 コップを逆さまにしてその中に細いパイプで蒸気を流し込むと、コップの中は100℃まで上がります。指を入れると深いやけどをする程の熱さです。
 水蒸気は内部エネルギーが高いので、熱の運搬には最適なのです。パイプの中などどこでも通っていくので、狭い場所でも利用できます。



 環境に優しく作られてる?
 ボイラーを運転すると、炭酸ガス(CO2)、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)等が排出されます。
 そこで環境への影響を小さくするには、ボイラーの燃焼効率を上げる必要があります。
 伝熱面の清掃をして放熱を少なくし、廃熱を回収して全体の熱効を高めて燃料の節約に努めることが大事になってくるのです。
 また、清缶剤も植物から取れるタンニンやリグニンを原料として使っています。その使用量を抑えるのが当社の姿勢です。



 「第一種圧力容器」ってなに?
 ご飯を炊く時に使う圧力釜を想像してみてください。
 頑丈な容器の中に骨のある魚を入れて処理すると、骨まで軟らかくなり美味しくいただけますよね。これを産業用に利用するために、高い圧力と温度に耐えられるようにしたのが「第一種圧力容器」です。
 これは、大気圧を超える圧力の気体、又は液体を内部に保有する容器で、気体のみを保有するものを「第二種圧力容器」と呼び、その他のものを「第一種圧力容器」と呼びます。
 使用目的は多種多様で、食品、コンクリート、木材、殺菌(消毒)、乾燥、タイヤや長靴の加硫等々いろいろなところで使われています。
 貯湯槽(ストレージタンク)、熱交換器、蒸煮器、消毒器、染色器、加硫器、反応器(オートクレーブ)、スラーム・アキュムレーターフラッシュ・タンク等は全て「第一種圧力容器」なのです。



 「第一種圧力容器認可事業場」ってなに?
 圧力容器は高温、高圧の物質(ガス相、液相、固相)を取り扱うので、容器が弱かったり扱いが悪かったりすると大事故を起こす可能性があります。 従って、使用するには国の規格(圧力容器構造規格)を守らなければなりません。
 こうした国の製造基準をクリアした事業場だけが使用することができます。



 ボイラーの調子が悪い時はどうすればいいの?
 部品が汚れていたり、故障や老朽化で交換の必要がある場合があります。事故が起こる前に、メンテナンスを頼むのが良いでしょう。
 詳しくは、困った時に役立つ「Q&A」のページをご覧ください。





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